Q.イタリアの有名なシャツブランドにルイジボレリというカミーチャがありますが、こちらのシャツは、どんな点が優れているのですか?
専門家の方に聞いてみたいのですが、いいでしょうか?
A.ルイジボレリのシャツは、ユニークな点がたくさんあります。
私もとても好きですが、おもしろいのが、手縫い(ハンド)で縫われている点が多くあることです。
ミシンではないので、デザイン的にも、硬くならず、独特の柔らかさを演出しております。
通常、シャツブランドのシャツでも、ハンドで縫われているのは、ボタン付け、装飾的なハンドステッチなどがメインですが、ボレリは、ボタンホール(ボタンを通す穴)、袖付け、ガゼットの縫い付け、などに手縫いを施しています。
その分、高価となりますが、着心地の柔らかさをキープできるのです。
さらに袖付けは、輪付けと言われる後付けで縫われております。これは、わきの下が縫い代の厚みで、硬くならないようにという意図がありますが、それ以外にも、腕の湾曲に、若干ですが、反るカーブにすることで、腕を動かしやすくしているわけです(この効果は本当に微々たるものです)。
ボタンも千鳥掛け(鳥足留め)、アロー留めなどと言われる独特の縫い方が縫われています。
さらにボタンにつきましても、厚みのある、真珠貝(白蝶貝)を使い、高級感を演出しています。
ただ、この辺は、ほかでも施されていますので、やはりなんといっても、ボタンホールと、袖付けの手縫いというのが、一番の特徴ではないでしょうか?