シャツ作りの第一歩
当店は完全オーダーメイド、完全予約制でシャツを作っています。
世界に1枚のシャツ…手作業で作るための確かな採寸がその第一歩です。
今回は30代男性、筋肉質で体の線がしっかりしたYさんのオーダーを紹介します。
身体にあったシャツを作成する上で、正しい採寸は非常に重要です。
裄丈、着丈、肩幅、襟寸法、バスト、ウエスト、ヒップ、カフス丈などを測るのですが、単にピッタリになればいいというわけではありません。
バストや肩回り、ウエストなど、特定の部分をゆったりした方が着やすい方もいますし、キュッと締まるくらいの方が好みという場合もあります。
あるいは腕時計をよくするからカフスにゆとりをもってほしい、ということもありますね。
また左右の手の長さが違う人は多いので、裄丈もそれぞれ変えなければなりません。
例えばYさんは筋肉質で肩の筋肉もあり、なで肩でした。
肩の傾斜角度は30度(日本人の平均はおよそ20度)もあり、いかり肩と呼ばれる
人の角度が17度くらいですから、かなりシルエットの違うことが分かりますね。
そうしてまずはお客様の体型や好みを加味して、世界で1枚だけのシャツのベースづくりが完了するわけです。
さてここからが、さらにお客様自身の好みが生かされ、シャツに個性が目に見えてくるステップです。
次回はシャツの生地やボタンの形など、より繊細な部分についてご説明をします。