vol.15 | 芯地について(概要)

今回は、芯地について書いてみたいと思います。
芯地とは、襟やカフスの中に入れて、型崩れなどを防いだり、形を整えたりするための厚くて硬い布地のことです。

この芯地、シャツ生地とは別の布地が通常使われます。
薄い物もあれば、厚い物もあり、比較的柔らかい物もあれば、硬い物もあります。
また、芯地は衣服には欠かせない物なので、シャツに限らず、他の衣類でも、様々なところで使われています。
ジャケットなどは、毛芯を使ったり、レディースの軽衣料では、不織布の極めて薄い芯地が使われたりしています。
さて、話をシャツに戻します。
シャツで使われる芯地は、襟、カフス、前立てなどに、その箇所にふさわしい硬さ、厚みの芯地が使われています。
目的は、先ほども触れましたが、基本的には負担の掛かる箇所(襟やカフス)の強さを出すこと、形をキープするため等に使われます。
シャツ生地は非常に硬い物はベルト芯くらい硬く、薄い物ではガーゼくらいのものもあります。
フォーマルのシャツは基本的に厚くて硬く、カジュアルは柔らかくて、中間くらいの厚みです。ドレスシャツは、そのどちらもありますが、総じてその中間くらいに位置するでしょうか?
古い昔ながらの日本のシャツでは、ビニールなのではと思うほど(実際にはポリエステルの打ち込みの強い、厚い芯地)硬さの芯地が好まれたりします。
反対に、イタリアなどのクラシコのシャツは柔らかい物が使われたりしてます。
芯地によって、また使い方によって、シャツが結構変わってきますので、シャツを選ぶときには重々注意して頂ければと思います。

長くなってしまいましたので、続きは次回以降、芯地の素材、種類などについて触れてみたいと思います。